長年の付き合いでも、管理会社は変更する
物件の運営を任せる管理会社は、長年一緒にやってきた仲間のような存在になることもあります。感謝の気持ちがあっても、対応の悪さが目立ち、運営面のストレスが増えてきたなら、変更を検討する時期かもしれません。
実際に、ある投資家は3か月前に再び管理会社を変更しました。今回は迷うことなく、あっさりと決断したそうです。その背景にあった問題を整理します。
対応が悪化した原因その1 分業の進みすぎ
ひとつ目の原因は、分業が進みすぎて担当者が頻繁に変わることでした。
以前は、1人の担当者が物件全体を見てくれていたため、話がスムーズに進んでいました。ところが最近では、次のように業務が細かく分かれていきました。
- 通常の賃貸運営は店長
- リフォームはリフォーム担当
- 入居者からの要望は別の担当
- 大きな修繕はさらに別の担当
- 公共料金の管理もまた別の担当
その結果、オーナーのもとには10人近くの担当者から、それぞれバラバラに連絡が入るようになりました。
情報が食い違うことの負担
この状態がとても厄介です。ある担当者にはこう伝えたのに、別の担当者はまったく違う指示を出してくる。先日直した箇所の見積もりが、再度届く。オーナーとしては、どの情報が正しいのかを常に確認しなければならず、精神的にも大きな負担になります。
改善してほしいと何度も管理会社に伝えたものの、状況は変わりませんでした。分業化が進むほど、担当者レベルでの責任感が薄くなっているように感じられたといいます。
対応が悪化した原因その2 駐車場管理の曖昧さ
ふたつ目は、駐車場管理の問題です。
地方の物件では、入居者にとって駐車場は生活に欠かせません。誰がどこに停めるのかを明確に管理しないと、トラブルに直結します。この物件はもともと任意売却物件で、細かな管理ができていなかったことは理解できる状況でした。それでも、駐車場が満車に近づいた今、曖昧な管理では済まされません。
さらに複雑な事情が重なっていました。
- テナントも複数台の駐車スペースを使っており、交渉をきちんと行わないと他の入居者から不満が出る
- 駐車場は自己所有ではなく外部の駐車場を借り上げて運営しているため、駐車場オーナーとの条件交渉も必要
- 草刈りや凸凹の修繕を誰が担当するのかといった取り決めも曖昧なまま
- 駐車場の一部は草木が生い茂り、土地全体の約20%が有効活用されていない
本来なら、そのスペースを整備して駐車可能台数を増やしたいところですが、管理会社からの積極的な提案はありませんでした。駐車場の問題は、入居者満足度や物件全体の収益性にも関わります。後手後手の対応が続くことに、「このままでは将来的に大きなトラブルになる」という危機感を覚えたことが、変更の大きな理由でした。
変更の決め手は「改善策を出してくれるか」
新しい管理会社は、こうした課題への改善策を出してくれたところを選んだそうです。単に料金や知名度で選ぶのではなく、現在の問題に対して具体的な提案をしてくれるかどうかが、乗り換え先を選ぶ決め手になります。
変更直後にこそ、費用を厳しくチェックする
ところが、新しい管理会社に切り替えた直後、すぐに別の問題が見つかりました。リフォーム代金の大幅な上昇です。
退去が発生した部屋で換気扇を交換することになり、以前の管理会社では2万円程度で済んでいた作業でした。同じくらいの費用を想定していたところ、新しい管理会社が提示した見積もりは3万8,000円でした。思わず「何かの間違いではないか」と担当者に確認したといいます。
管理会社を変更した直後は、「前より良くなるはず」という期待を抱きがちです。しかし、新しい会社だからこそ、細かな部分まで厳しくチェックする必要があります。契約の前後で確認しておきたいのは、次のような点です。
- 退去時のリフォーム費用
- 修繕費用の考え方
- 設備交換の単価
ここを確認しておかないと、思わぬコスト増につながります。
まとめ
- 長年付き合った管理会社でも、対応の悪化でストレスが増えたなら変更を検討する
- 分業が進みすぎて担当者が頻繁に変わると、情報が食い違いオーナーの負担が大きくなる
- 地方物件では駐車場の管理が曖昧だと、入居者満足や収益性に影響する
- 乗り換え先は、現在の問題に具体的な改善策を出してくれるかどうかで選ぶ
- 変更直後は期待が先行しやすいため、リフォーム費や設備交換の単価を契約前後にしっかり確認する
- 実例では、換気扇の交換が2万円程度から3万8,000円の見積もりに上がっていた
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