「とりあえず1棟買ってみる」の落とし穴
不動産投資を始めたばかりの方の中には、「最初は経験もないし、うまく買えなくても仕方ない」「まず1棟買ってみて、そこから学べばいい」と考える方が少なくありません。
行動を起こすこと自体は大切です。ただ、1棟目に何を買うかは、その後の投資の進み方に長く影響します。最初の判断が、規模拡大の足かせになってしまうことがあるのです。
1棟目は「評価の土台」になる
不動産投資は、1棟買えば終わりというものではありません。多くの方が目指すのは、2棟目、3棟目と物件を積み上げて、キャッシュフローと資産を広げていくことです。
そのとき金融機関は、新しく買う物件だけでなく、すでに保有している物件もあわせて審査します。
- 1棟目が収益性の高い物件なら、資産としてプラスに評価されやすい
- 1棟目の収益性や評価が低いと、マイナスの評価として残りやすい
つまり、1棟目の物件は、その後の融資を考えるうえでの「評価の土台」になります。
金融機関が見る評価の数字
融資の審査では、物件の積算評価や収益還元評価といった数字が確認されます。これは、金融機関がその物件にどれくらいの価値があると見ているかを示す目安です。
1棟目で評価の低い物件を買ってしまうと、その数字は長く影響します。その後に良い物件を見つけても、保有物件の評価が足を引っ張り、融資の相談が進みにくくなることがあります。
物件を売却して整理するという選択肢もありますが、売却には時間も費用もかかります。最初から評価を意識して選ぶほうが、遠回りを避けやすいといえます。
「属性が良いから大丈夫」とは限らない
勘違いしやすいのが、「自分は年収も勤務先もしっかりしているから、2棟目以降も問題ないだろう」という考え方です。
一棟物件の価格は、数千万円から1億円を超えることも珍しくありません。その規模になると、個人の年収や勤務先による信用力だけでは、物件の評価の低さを補いきれない場面が出てきます。
規模が大きくなるほど、個人の属性に加えて「保有している物件がどう評価されているか」が重視されやすくなる、と考えておくのが安全です。
1棟目を選ぶときに意識したいこと
1棟目の物件選びでは、次のような点を意識しておきたいところです。
- 表面利回りだけでなく、返済後の手残りが十分に出るか
- 金融機関から見た評価(積算・収益還元)がどの程度になりそうか
- 将来の修繕や空室も織り込んだうえで、収支が成り立つか
- 2棟目以降をどう広げていくか、全体の計画の中で位置づけられるか
焦って買うよりも、評価と収益の両面で納得できる物件を待つほうが、結果として次につながりやすくなります。
まとめ
- 「とりあえず1棟買ってみる」は、規模拡大の足かせになることがある
- 1棟目の物件は、2棟目以降の融資を考えるうえでの評価の土台になる
- 金融機関は積算評価や収益還元評価などで、保有物件の価値を確認する
- 規模が大きくなるほど、個人の属性だけでは評価の低さを補いにくくなる
- 1棟目こそ、手残り・評価・将来の計画まで含めて慎重に選ぶ
レバレッジ型不動産投資を体系的に学びたい方へ


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